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お仏壇お飾りの基本形 

作法 法話

お仏壇お飾りの基本形 

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御引上でそれぞれのお家にお参りに行くとときどきいわれる常套句があります。「お飾り変じゃないですか?」「おかしかったら直してください」

若かりしころはどこまで指摘したらよいものか、おっかなびっくりのところもありました。「おばあちゃんのころからこのやり方で決まってるの!」とか言われないかなと心配したものです。けれども思った以上に皆さん手探り状態なのだなと感じるこの頃。お寺に帰ってまもなく10年ともなると、顔なじみになり大胆に修正することもあります。

今回は御引上の際も参考になるお仏壇のお飾りの基本について話してみようと思います。(ちなみにオレンジの聖典には136ページに図が載っています)聖典の図ではなかなか見にくい方もいらっしゃると思いますので、今回は明願寺の研修で使うお仏壇(ご本尊の軸は入っていません)で見ていきたいと思います。

普段のお勤めの際、お仏壇のお飾りはこんな感じです。

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中央の机を前卓(まえじょく)といいます。この机の上を詳しく見るとこんな感じです。

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中央に香炉、右に蝋燭立て、左に花瓶(かひん)です。(蝋燭とお花がなくてすいません)この三つをこの順番で飾るのが基本形になります。

前卓の上、阿弥陀様のお軸の前にある小さな机が上卓(うわじょく)です。そのお飾りはこんな感じ。

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華瓶(けびょう)という水差しを置きます。ここには水を入れればよいのでお花をさす必要はありません。丁寧な方はインドの習慣に倣って、毒消し草(日本では樒の葉っぱ)を入れることもあります。

大きなお仏壇では、火舎香炉(かしゃごうろ)や小さな蝋燭立てを中央に置くこともあります。

左右の輪灯のアップもあげておきます。お掃除などで解体してしまうと直せなくなる方もいると思いますので、細かいところも寄ってみます。

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今回はお仏壇のお飾りの基本形をあげてみました。お仏壇のお飾りをきれいに保つ秘訣は定位置を覚えて、もともとあった場所に置くことです。これは引き出しの中のマッチや線香、蝋燭などもそうです。使ったらもとあったところにしまう。基本形の場所に戻す。こうしていればお仏壇はきれいにに保つことができると思います。

なおご法事の際や御引上の時には、打敷やお供えなど、普段よりもう少し丁寧に飾られることもあろうかと思います。先日お参りしたときにとても整っているなぁと感心したお飾りです。

御引上お飾り
御引上にてお飾り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このように打敷やお供えなどがあるととても華やかですね。とはいえそれぞれのお家にも事情があろうかと思います。あくまで参考までに。

それぞれの皆さんがお参りされるときの参考になれば、と思う次第です。