未来の住職塾卒業以来仲良くさせていただいている、名古屋市の久遠寺さまにおいて死の体験旅行というワークショップが開催されました。
死の体験旅行について、くわしくはこちら。御講師は住職塾で先輩になります浦上 哲也さん。
私は事前にリサーチのうえで出かけていたのですが、多くの参加者の皆さんはイベントタイトルを見てのフィーリングで足を運ばれた様子。女性参加者の占める割合が高かったのが印象的でした。
自分自身が病に冒され、大切なものを手放しながら死に至る過程を追体験するのですが、大変考えさせられ、ときには涙がにじみました。参加された二十数名の中にも涙を流される方が。今までには号泣された方もいらっしゃったそうです。
ワークショップを通じて、今手にしているものの大切さに改めて向き合えたという声が聞かれました。こうした企画をもっと多くのお寺でやってほしいとの声も頂戴しました。深く受け止めさせていただきます。
葬儀に立ち会う僧侶としても、おつとめさせていただくうえで、歩んできた人生は一人ひとり異なりますが、今回の追体験は改めて考えさせられることがたくさんありました。
震災支援ネットワーク東海の活動を続けながら、日々の法務で御門徒の皆様と接する中で、大切な人(大切なもの)を失った人に対して、何かできることはないだろうかと思うことが多くなりました。大きなことができず無力感を覚えるのは毎度のことで、けれども何もしない訳にはいかないという思いはつきることがありません。私にできることを探りながら今後とも過ごしてまいります。