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続 お寺で法事

作法 法要 若院日記

続 お寺で法事

作法 法要 若院日記

GR3124121年半ほど前に当ブログで「お寺で法事」という記事を上げました。
最近ときどきこのページを見ている方がいらっしゃるようです。ブログ管理でページ別にすると「釈先生」のお話や「石井先生」のお話に並んで、人気記事になっています。

1年半前と比べると少し変化がありましたので、変更点含めて少し思うところを書きます。先週末にかなり遠方の葬祭ホールで忌明法要(四十九日・満中陰)のご法事がありました。大勢の人が集まるということで、お葬式をした葬祭ホールにてご法事を依頼されたとのことでした。ところがそちらのホールでは法事のスペースがなかったのか、(もしくはすでに予定が入っていたのかもしれません)別のホールにバスで移動ということになったようです。集まった親戚も岡崎の方ばかり。法事の後で食事をした際には明願寺の裏手にある飲食店の話で盛り上がってしまうほど地元密着の会話を地元から1時間以上離れたホールでするというちぐはぐなことになりました。

そのお家では初めてのお葬式だったこともあり、お寺で法事ということはまったく考えたことがありませんでした。またお葬式の後にお寺に寄られて法事の予定を決めた際も、こちらから聞いてみたのですが、そのときはうわのそらで実感がなかったようです。あとで聞いたら、「こんなに遠くなるのならお寺でやればよかった」「本堂と休憩室が続いていてお勤め→休憩→再開もスムーズに出来るんですね」「もっと早く見ておけばよかった」とお話しされていました。

最近では葬祭ホールもお葬式だけではなく、ご法事の提案をされていたり、法事専用ホールがある施設もあります。岡崎市でもこの2年ほどで環境がかなり変化してきました。法事専用ホールを希望される方もチラホラいらっしゃいます。これからご自宅でする法事はますます減少していくと思われます。
ただし一気に自宅での法事が亡くなるというような一様な変化をするものではないと思っています。それぞれによさがあるものです。こうした選択肢のうちにお寺でという選択肢もあるよと考える余地があればと思います。何人かの方から聞いてみて、それぞれのメリット・デメリット、特徴をあげてみました。絶対に自宅でなければいけないとか、ホールでの法事なんて認めないなんて言いません。それぞれに事情があるでしょう。ご年配の方が多ければ移動が大変だからホール一箇所でということもありましょう。けれども上記のようなケースも有りますし、知っていて選ぶのと知らないまま決めて後悔するのでは、大きな違いです。何かの役に立てばと思い、少し特徴あげてみることです。(なおお寺での法事は馴染みがない方多いと思いますので少し細かく書いています)

自宅でのご法事
慣れ親しんだ場所。一番ほっと出来る。亡くなられた方との時間を共有できる感じがする。手作り感があり、子ども孫世代とお掃除したり、仏壇のお磨きをしたりと継承につながる。
駐車場の心配。足腰が弱くなった方に椅子の準備が足りない。食事の支度の負担。部屋の掃除や仏壇の掃除などは負担でもある。

お寺でのご法事
駐車場、椅子や冷暖房の心配はない。本来法要儀礼をするために作られた本堂という空間は、なんともいえない凛とした空気が流れていて、非日常のなかで個人を偲ぶことができる。自宅ほどではないが、各家ごとの手作り感がある。お茶の用意や食事処の予約、引き物の準備などのスタッフはいないので当家の負担。(よく言えば次世代も関わるなかで継承につながる)明願寺本堂でのご法事希望者が少しずつ増えているので、早めに日にちを決めたほうがよい。

葬儀会館でのご法事
駐車場、椅子や冷暖房、食事に至るまでさまざまなサービスは全てスタッフが行ってくれる。自宅の掃除や仏壇の掃除もなくて気楽。その分、手作り感はなく自分たちで法事を営んでいるという感覚が希薄になりがち。